BtoBのリード獲得方法とは?オンライン・オフライン13施策を比較
「BtoBのリード獲得方法にはどんな種類があるのか知りたい」「今の施策が自社に合っているのか判断したい」——そう感じている担当者は少なくありません。
この記事では、BtoBのリード獲得方法をオンライン・オフライン合わせて13種類に整理し、比較の視点と自社に合った選び方まで解説します。
施策ごとの特徴を把握してから選ぶことで、限られた予算と工数を無駄にせず、着実にリードを積み上げられるようになります。
BtoBのリード獲得方法にはどんな種類がある?
BtoBのリード獲得方法はオンライン・オフライン合わせて多岐にわたります。
まず全体像を把握するために、代表的な施策をオンライン7つ・オフライン6つに分けて紹介します。
- オンライン施策:SEO、Web広告、SNS運用、ウェビナー、ホワイトペーパー、メールマーケティング、比較サイト掲載
- オフライン施策:展示会・イベント出展、セミナー・勉強会、テレアポ、紹介・リファラル、DM・FAX DM、業界紙広告
施策の全体像を知らないまま1つの手法に依存すると、リード数が景気や媒体の状況に左右されやすくなります。
オンラインで獲得する主な方法
Web上で完結する施策は、初期コストを抑えながら継続的にリードを積み上げやすい方法です。
一度仕組みを作れば24時間自動でリードが集まり、施策ごとの成果も数値で検証しやすいためです。
たとえば、SEOで検索上位に記事を表示できれば広告費をかけずに毎月安定した問い合わせが発生します。
ホワイトペーパーをダウンロード条件にすれば、匿名の訪問者を実名リードに転換できます。
オンライン施策は「資産化」しやすい点が最大の特徴といえるでしょう。
オフラインで獲得する主な方法
対面での接点は、オンラインより短期間で信頼関係を築きやすい方法です。
直接顔を合わせて話すことで、資料だけでは伝わらない熱量や具体的な課題をその場で引き出せるためです。
たとえば、展示会に3日間出展して数百件の名刺交換ができても、フォローが遅れると商談化率は数%程度まで落ち込むこともあります。
オフライン施策は「量より質」のフォロー体制とセットで考える必要があります。
BtoBの主要リード獲得施策13選
ここでは、先ほど挙げた13の施策それぞれについて、概要と向いている企業を簡単に紹介します。
まずはオンライン7施策、続いてオフライン6施策の順に見ていきます。
- オンライン7施策:SEO、Web広告、SNS運用、ウェビナー、ホワイトペーパー、メールマーケティング、比較サイト掲載
- オフライン6施策:展示会・イベント出展、セミナー・勉強会、テレアポ、紹介・リファラル、DM・FAX DM、業界紙広告
施策名だけを知っていても、自社に合うかどうかの判断はできません。
オンライン施策の概要
オンライン施策は、それぞれ得意な検討フェーズや必要な工数が異なります。
一覧で比較すると、自社の体制で無理なく続けられる施策が見えやすくなるでしょう。
Web広告の種類や運用の始め方は、BtoB広告とはで詳しく解説しています。
| 施策 | 概要 | 向いている企業 |
|---|---|---|
| SEO | 検索エンジンで上位表示を狙い、記事や情報コンテンツで流入を集める | 中長期で安定した集客基盤を作りたい企業 |
| Web広告 | 検索広告やSNS広告に出稿し、即効性のある流入を獲得する | 短期間で商談数を確保したい企業 |
| SNS運用 | X(旧Twitter)やLinkedIn等で情報発信し、認知とファンを増やす | 担当者の専門性を発信し信頼を積み上げたい企業 |
| ウェビナー | オンラインセミナーを開催し、参加者情報をリードとして獲得する | 製品・サービスの説明に時間を要する企業 |
| ホワイトペーパー | ノウハウ資料をダウンロード条件付きで公開し、リード情報を得る | 専門知識やノウハウを豊富に持つ企業 |
| メールマーケティング | 既存リストへ定期配信し、関心の高まったタイミングで接点を持つ | ある程度リードが蓄積している企業 |
| 比較サイト掲載 | ITツール比較サイト等に自社サービスを掲載し、比較検討層を獲得する | 競合との比較で強みを打ち出せる企業 |
オフライン施策の概要
オフライン施策は、対面での接点を重視する企業に向いています。
一方で人手や会場費などのコストがかかるため、費用対効果の検証が欠かせません。
| 施策 | 概要 | 向いている企業 |
|---|---|---|
| 展示会・イベント出展 | 業界の展示会に出展し、来場者と対面で名刺交換・商談を行う | 製品を実際に見せることで魅力が伝わる企業 |
| セミナー・勉強会 | 自社主催で勉強会を開き、参加者との関係を深める | 業界内で専門性・実績を持つ企業 |
| テレアポ | 架電によって直接アプローチし、商談機会を作る | ターゲットリストが明確な企業 |
| 紹介・リファラル | 既存顧客や取引先からの紹介でリードを得る | 既存顧客との関係が良好な企業 |
| DM・FAX DM | 郵送やFAXで案内を送付し、反応があった企業をリードとする | 特定の業種・地域に絞ってアプローチしたい企業 |
| 業界紙広告 | 専門誌や業界紙に広告を掲載し、専門層への認知を広げる | 特定業界への訴求力を重視する企業 |
自社の商材やターゲットの特性に合わせて、複数の施策を組み合わせて検討することが大切です。
たとえば、専門性の高いBtoBサービスならホワイトペーパーやウェビナーで信頼を積み上げやすく、地域密着型の商材なら業界紙広告やDMの反応が良いこともあります。
13施策すべてを試す必要はなく、自社の商材特性と相性の良い施策から2〜3個を選んで始めるのが現実的な進め方です。
BtoBのリード獲得方法を比較する4つの視点
数ある施策の中から自社に合うものを選ぶには、4つの視点で比較するとよいでしょう。
比較の軸は次の4つです。
- 初期費用・運用コスト
- 成果が出るまでのスピード
- 獲得できるリードの質
- 施策の継続性・資産性
コストや即効性だけで選ぶと、短期的にはリードが増えても中長期で頭打ちになりやすくなります。
施策別の費用・スピード・質を比較する
SEO・広告・展示会・紹介の4施策を軸に比較すると、それぞれ得意分野が異なります。
施策ごとにコスト構造とリードの母集団の性質が違うため、単純な優劣ではなく組み合わせで考える必要があるためです。
たとえば、Web広告は出稿翌日からリードが発生する即効性がありますが、予算を止めた瞬間に流入もゼロに戻ります。
SEOは効果が出るまで数ヶ月かかりますが、公開した記事は資産として残り続けます。
| 施策 | 初期費用 | 成果までの期間 | リードの質 | 資産性 |
|---|---|---|---|---|
| SEO | 低〜中 | 数ヶ月〜半年 | 比較検討層が中心 | 高い |
| Web広告 | 中〜高(継続課金) | 即日〜数日 | 幅広い | 低い(停止で流入停止) |
| 展示会・イベント | 高(単発) | 数週間〜数ヶ月 | 対面接点あり | 低い(単発) |
| 紹介・リファラル | 低い | 不定期 | 高い(信頼度高) | 中程度 |
比較表で整理すると、自社の予算とスケジュールに合った施策が見えやすくなります。
自社に合ったリード獲得方法の選び方
施策選びは、事業フェーズ・予算規模・目的の3つの視点で考えると失敗しにくくなります。
考え方の目安は次のとおりです。
- 事業フェーズ:立ち上げ期は認知獲得優先、成長期は資産化できる施策へシフト
- 予算規模:予算が少なければ人的コスト中心、多ければ即効性施策も組み合わせる
- 目的別:短期の商談数確保なら広告・テレアポ、中長期の安定集客ならSEO
事業フェーズや予算に合わない施策を選ぶと、コストをかけても成果につながりにくくなります。
事業フェーズで選ぶ
立ち上げ期と成長期では、優先すべき施策が変わります。
立ち上げ期は認知そのものが不足しており、成長期は認知後の刈り取り効率が課題になるためです。
たとえば、創業1年目でまだ指名検索がほとんどない企業が、SEOだけに予算を集中させても効果が出るまで半年以上かかります。
まずは展示会や広告で足元の商談を作りながら、並行してSEO記事を積み上げるのが現実的な進め方です。
フェーズに応じた優先順位づけが、限られた予算を無駄にしないコツになります。
予算規模で選ぶ
使える予算の規模によっても、優先すべき施策は変わります。
初期費用がかかる施策と、時間はかかるが低コストで始められる施策では、投資の性質がまったく異なるためです。
たとえば、月10万円未満の予算しかない場合、いきなり広告や大規模な展示会出展に予算を投じると1〜2回で予算を使い切ってしまいます。
その場合はSNS運用やSEO記事の内製など、金銭コストより人的コストで進められる施策から着手する方が現実的です。
逆に月50万円以上の予算があるなら、広告と展示会で短期の商談を作りながら、並行してSEOへの投資を始める余力が生まれます。
予算規模に応じて「今すぐ使えるお金」と「積み上げる時間」のどちらを重視するかを決めることが、施策選びの出発点になります。
SEOはリード獲得施策の中でどう位置づけられるか
SEOは即効性こそ低いものの、中長期で最もコスト効率が高くなりやすい施策のひとつです。
一度上位表示された記事は、追加の広告費なしで継続的に流入と問い合わせを生み続けるためです。
たとえば、月20万円の広告費を1年投じた総額と、同額をSEO記事制作に投じ資産化した場合を比べると、2年目以降のコスト効率に差が出やすいでしょう。
SEOの具体的な進め方はBtoB企業のSEO対策とはで詳しく解説しています。
特にBtoBは検討期間が長く、比較検討フェーズで何度も情報収集を行う傾向があるため、その都度検索結果に表示される記事があるかどうかが接点数に直結するでしょう。
短期の広告・展示会と中長期のSEOを組み合わせることが、リード獲得を安定させる鍵になります。
特にコンサルティングやSaaSのような無形商材を扱う企業は、価値が伝わりにくく検討期間も長くなりやすいため、SEOによる情報発信との相性が良好です。
詳しくは無形商材の営業とはで解説しています。
BtoBのリード獲得施策を成功させるポイント
施策を選んだ後、成果につなげるためのポイントが3つあります。
具体的には次の3点です。
- KPIを施策ごとに設定する
- 獲得したリードをすぐに営業へ引き渡さない(ナーチャリングを挟む)
- 施策同士を連携させる(例:展示会の名刺情報をメールマーケティングに活用)
施策を単発で終わらせると、獲得したリードの多くが放置され受注につながりません。
KPIを施策ごとに設定する
施策ごとに異なるKPIを設定し、個別に効果を検証することが重要です。
展示会とSEOでは「1件あたりの獲得コスト」も「リードの検討度合い」も大きく異なり、同じ指標で比較すると判断を誤るためです。
たとえば、展示会経由のリードは名刺交換数を、SEO経由のリードは問い合わせ数とその後の商談化率を別々に追うと、どの施策に予算を追加すべきか見えやすくなります。
施策横断で同じ物差しを使わないことが、正確な効果測定の前提になります。
獲得したリードをすぐに営業へ引き渡さない
獲得直後のリードをそのまま営業に渡すと、商談化率が下がりやすくなります。
BtoBの検討期間は数ヶ月におよぶことが多く、獲得時点ではまだ比較検討の初期段階にあるリードが大半のためです。
たとえば、ホワイトペーパーをダウンロードしただけのリードにすぐ電話営業をかけると、警戒されて連絡が取れなくなることがあります。
メールで数回情報提供を挟んでから営業接触すると、商談化率が上がる傾向があるでしょう。
獲得したリードの育成方法はリードナーチャリングとはで詳しく解説しています。
展示会やテレアポで獲得したリードも同様で、獲得直後の温度感だけで判断せず、一定期間の情報提供を挟んでから商談化の可否を見極める設計が有効です。
獲得と営業の間にナーチャリングの工程を挟むことが、リードを無駄にしないポイントになります。
施策同士を連携させる
複数の施策を連携させると、単独で実施するより効果を引き出しやすくなります。
1つの接点で得た情報を他の施策に活用することで、フォローの精度が上がるためです。
たとえば、展示会で獲得した名刺情報をメールマーケティングのリストに追加し、その後の反応を見てから営業がアプローチすると、無駄な架電を減らせるでしょう。
複数の施策を横断管理する際はMAツールとはで紹介しているようなツールの活用も選択肢になります。
獲得したリードとの初回接点は、オンライン商談を活用すれば移動の負担なく素早く設定できるでしょう。
施策同士を連携させる視点を持つことが、リード獲得全体の効率を底上げします。
BtoBのリード獲得でよくある失敗と対策
施策を実行しても成果が出にくいケースには、いくつか共通するパターンがあります。
代表的な2つの失敗パターンと対策を紹介します。
- 施策を増やしすぎて管理しきれなくなる
- 獲得数だけを追い、リードの質を見ていない
失敗のパターンを事前に知っておくことで、同じつまずきを避けやすくなります。
施策を増やしすぎて管理しきれなくなる
複数の施策に同時着手すると、それぞれの効果検証が中途半端になりやすくなります。
担当者の工数には限りがあり、施策数が増えるほど1つあたりにかけられる分析時間が減るためです。
たとえば、SEO・広告・展示会・SNSの4施策を同時に始めた結果、どの施策でリードが増えたのか切り分けられず、翌期の予算配分を決められなくなるケースがあります。
まずは1〜2施策に絞って効果を検証し、成果が見えてから施策数を広げるのが安全な進め方です。
獲得数だけを追い、リードの質を見ていない
リードの獲得件数だけをKPIにすると、営業側の負担が増えても受注にはつながりにくくなります。
件数が多くても、自社の商材に関心の薄い層が含まれていれば、商談化率・受注率が低下するためです。
たとえば、SNS広告でリード獲得数を月100件に増やしても、実際に商談化するのは数件にとどまり、営業から「質が低い」と指摘されるケースは珍しくありません。
獲得数と合わせて、商談化率や受注率まで含めて評価する体制が欠かせません。
施策開始時点でKPIを「獲得数」だけでなく「商談化率」「受注率」まで含めて設計しておくと、後から質の低下に気づきやすくなります。
BtoBのリード獲得方法に関するよくある質問
A. 一概には言えませんが、中長期で見るとSEOやホワイトペーパーなど資産化できる施策はコスト効率が高くなりやすい傾向があります。事業フェーズや予算に応じた組み合わせが重要です。
A. リード獲得は見込み客の連絡先情報を得る段階、リードナーチャリングはそのリードを商談化まで育成する段階を指し、獲得の後工程にあたります。
A. 業種や出展規模、フォロー体制によって大きく異なるため一律の目安はありませんが、フォローが遅れるほど商談化率は下がる傾向があります。
A. 施策数そのものより、KPIを個別に設定し検証できる範囲で管理することが重要です。管理しきれない数を並行すると、どの施策が効いているか判断できなくなります。
A. 可能です。競合が少ないニッチなキーワードから着手すれば、大企業ほどの予算がなくても中長期でリードを獲得できる可能性があります。
まとめ
BtoBのリード獲得方法はオンライン・オフラインとも多岐にわたり、単一の施策に依存せず事業フェーズに応じて組み合わせることが重要です。
中でもSEOは即効性こそ低いものの中長期の資産性が高く、他の即効性施策と組み合わせることで安定したリード獲得体制を作れます。
まずは自社の事業フェーズと予算規模を整理し、どの施策から着手すべきかを明確にすることから始めましょう。
リード獲得の基本的な考え方はリード獲得とはもあわせてご確認ください。
自社に合った施策の組み合わせに迷ったときは、まずは無料相談で状況を整理してみましょう。
合同会社dock. 代表。2017年の大学在学時に始めたブログの運営が原点となり、SEO業界でのキャリアがスタート。大学卒業後は上京し、Web系広告代理店でオウンドメディアの責任者として、SEOを通じたリード獲得や、SEOコンサルタントとして上場企業や大手企業の対応も多数経験。フリーランスとしてライターやSEOコンサルタントを経験し、2025年に合同会社dock.を設立。